林業の全体像を、もっと幅広くとらえてみる
昨日のうめきたTalkin'About「林業からまちづくりを考える」には、
会場とオンラインで合計24名の方にご参加いただきました。
古川さんは、環境について学んでいた大学時代に、
国土庁(現国交省)の「地域づくりインターン」で、
奈良県の川上村に行き、終了後も何度も川上村に足を運び、
大学の博士課程の時には全国の山村地域を廻り、
その後コンサルティング会社等を経て、
現在は林業コンサルタントとして、新大阪に拠点を置きつつ、
全国の山村地域を巡る日々を送っておられます。
(株)古川ちいきの総合研究所 https://chiikino.jp/
古川さんは、植林⇒育林⇒伐採のサイクルを繰り返す
“狭義の林業”から視野をマーケットに広げて、
素材⇒部材⇒消費財⇒空間⇒ライフスタイル、
そして再生エネルギー利用までの展開を見据えた
“広義の林業”としてのビジョン作りを提案されています。
また、著書『森ではたらく 27人の27の仕事』では、
林業という枠を越え、山に関わる仕事をしておられる
さまざまな立場の人たちを紹介しておられます。
これまで何百年と続いてきた生業を守り続けている人たちと
山村に飛び込み、これまでなかった新たな生業を創り出している若い人たち。
彼らの現在形を伝えることは、山村地域の将来像を
より多面的に描いくことにつながるだろう。
古川さんからは、そんなメッセージをいただきました。
今回は、岩手、秋田、山梨、そして六甲山で、
林業や山村での仕事に関わっておられる方々にも
ご参加いただき、普段得られないいろんな視点をいただきました。
また建築設計の仕事をしていて、木材について
どこで誰に話を聞けばいいか分からない、
という方が、何人もおられました。
林業や山村の話って、林業関係者と自治体の担当者、
一部の建築関係者、以外にはあまり知られていない、
ということを、改めて感じました。
都市の中にそうした情報や人脈に触れることのできる
サロンのような場所があればいいですね。