「歩いて読みとく地域デザイン 普通のまちの見方・活かし方」
「歩いて読みとく地域デザイン 普通のまちの見方・活かし方」
https://honto.jp/netstore/pd-book_29623767.html
この本は、2014年に始めたまちあるき企画「Walkin'About」で
関西近郊のあちこちの街を巡り歩くうちに見えてきた、
一見何でもないまちを読み解くためのポイントをまとめたものです。
この本の中で僕は、「芝居を観るように、まちを観る」
というイメージをお伝えしています。
芝居(演劇)では、あるシチュエーションのもと、
登場人物が会話を交わします。そこがどんな場所なのか、
彼らは誰で、何をしている人なのかは、
幕が上がった時点では十分には示されていません。
物語が進んでいくうちに、登場人物の会話ややり取り、
舞台上で起こる事件などから、当初謎だったさまざまな
事柄がだんだんと明らかになっていきます。
芝居において、この謎をつかさどっているのは
脚本家であり、演出家です。
まちを歩いていると、芝居と同じように、
目の前にさまざまな謎が立ち現れます。
芝居と違うのは、ただ座っているだけで謎が解明される
ことはなく、こちらからまちに対して何らかの働きかけを
しないと、謎は謎のままで終わる、ということです。
まちには現在だけでなく、過去のさまざまな時代に作られた
建物や区画や構造物が複層的に残されています。
その背後には、さまざまな時代の作り手が、
それぞれの時代に凝らした意図が存在しています。
“まちの脚本家や演出家は、なぜこんな作品を作ったのだろう?”
その意図を読み解くために必要なリテラシィを、
この本では、200枚以上の写真と地図ともに紹介しています。
興味ありましたら、またぜひご覧ください。