大阪ガスネットワークカンパニー

facebook
イベント

気仙沼の漁業と観光業の連携

気仙沼の漁業と観光業の連携


12(火)のうめきたTalkin'About「気仙沼の漁業を観光に活かす」には、
13名の方にお集りいただきました。

もともとNTTデータでSEの仕事をしていた小山弘二さんは、
故郷・気仙沼が東日本大震災で大きな被害を受けた時に、
地元のために何かできるようにと、スタジオLに転職し、
コミュニティデザインを学びました。
そして気仙沼の総合計画のワークショップを担当し、
出来上がった計画を進めていくために、地元出身の3人で、
コミュニティデザインの会社を作り、地元に帰りました。

また宮城には震災以降に倒産する企業が多かったことから、
地元の企業を支えようと、阿部長商店という、
水産業と観光業を営む会社に入りました。

気仙沼では、民間企業とDMO(観光推進機構)が連携して、
気仙沼市内や仙台・宮城圏をターゲットにして、
地元の人たちで地元店を支え、ファンの人たちに、
気仙沼にリピートしてもらえるように、
様々な取り組みを進めています。
また「ちょいのぞき気仙沼」という、漁具屋や製氷工場、
魚箱を扱う函屋などの見学や、漁師の仕事体験などができる
オープンファクトリー的な企画なども行われているのだと。

小山さんご自身は、阿部長商店で関わりのある
マレーシアの会社に現地旅行会社を紹介してもらい、
モニターツアーを実施し、牡蠣養殖体験を東北ツアーに
組み込んでもらうことに成功、コロナ禍で中断するまでに
数百名のマレーシア観光客を気仙沼に招き入れておられます。

漁師の人たちは、水産業で儲けたらいいと考えているので、
観光コンテンツとしてブラッシュアップしていこう、
というモチベーションが働きにくいのだそうですが、
そんな漁師さんたちとどうコミュニケートして、
企画を成立させていくのかという部分に、
コミュニティデザインの力を発揮しているようです。

気仙沼には、牡蠣のような養殖漁業から沿岸漁業、
遠洋漁業まで様々な形の漁業があり、特に遠洋漁業があることで、
海外からの漁船が入ってくることも多く、
外の人たちを受け入れる風土ができているのだそうです。
また、地域で水産業や観光業に関わる女性たちが
新たな取り組みの推進役にもなっているようです。

小山さんのお話から、水産業と観光業の連携の難しさと
可能性について、解像度を上げて考えることができました。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加